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Einstein1905.info :: What's New in Science?

2003年12月分 最新版はここ, 索引はここ

週に一度くらいのペースで,私が見聞した情報をここに書いていきます.
2003/12/23
2003/12/16
2003/12/09
2003/11/29
2003/11/22
2003/11/15
2003/11/08
2003/11/02
2003/10/24
2003/10/17
2003/10/10
2003/10/03
2003/9/26
2003/9/19
2003/9/12
2003/9/05
2003/8/29
2003/8/22
 
 



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2003/12/23
  • 今週のサイエンス情報

    • 【宇宙物理】ダークエネルギー不要,の観測結果
      今年発表された WMAPやSDSS観測データでは,宇宙は現在加速膨張している,という結果になり, 宇宙の質量は宇宙項あるいはダークエネルギーと呼ばれる正体不明な物体で構成されることに なっている.これに対して,オランダとフランスの研究者は, XMM-Newtonで,0.45<z<0.62 の8個のクラスタのLx-Txを調べた初めてのデータで, ダークエネルギーは存在しなくても現在の宇宙論と整合性が保てるのではないか,と 論文発表した.これまでの宇宙論は,構成要素の比を宇宙史上一定としていることに異議を 唱える. 遠方の銀河のほうが多くのX線を出していることから宇宙項ゼロのモデルも許されるとか. (1+z)^Aという関数でfitするとWMAPと合わせることができるとか. 論文は,astro-ph/0311344, astro-ph/0311381 Astronomy and Astrophysicsに掲載決定という. (12/17 PhysicsWeb
    • 【宇宙物理】観測史上最大の重力レンズ発見
      スローンデジタルスカイサーベイ(SDSS)の重力レンズ探索グループは,ハワイのすばる望遠鏡やKeck望遠鏡を用いて, 巨大銀河団の「重力レンズ効果」によって四つの像に見えるクエーサー(準恒星状天体)を発見した,と論文発表した. このクエーサーは地球から約98億光年,巨大銀河団は約62億光年の距離. レンズ源となる銀河団は太陽の約300兆倍の質量. その像の間の距離は14.6秒角 で,今まで知られていた80個程度のクエーサー重力レンズの離角の記録を一挙に2倍以上更新. 像の間隔は最大41万光年も離れており,観測史上最大の重力レンズ効果だという. また,巨大銀河団内にある物質のほとんどが,光では観測されない暗黒物質だと判明した. (Inada et al, Nature 426, 810 , "A gravitationally lensed quasar with quadruple images separated by 14.62 arcseconds", 東京大学記者会見資料 12/20 毎日新聞
    • 【宇宙物理】NASA,宇宙赤外線望遠鏡の撮影画像を初公開
      米航空宇宙局(NASA)は18日,8月に打ち上げた宇宙赤外線望遠鏡(Space Infrared Telescope Facility, 18日にLyman Spitzer Jr.博士にちなんで Spitzer Space Telescopeと命名することも発表された) で撮影した初めての画像を公表した. 赤外線は宇宙空間に満ちているちりを通り抜けるため,他の手段では観測が難しい 遠く離れた天体や小さな星の詳細な観測が可能になる. 今回は地球から2450光年離れた「象の鼻星雲」の中にあるガスなどが密集した暗い球状の部分や, おおぐま座の渦巻き銀河などの鮮明な画像の撮影に成功した. また,32億5000万光年離れた所にあるHH46/47という天体の周囲に,水や炭素を含む有機物が存在することも確認したという. (12/18 NASA発表 12/20 毎日新聞
    • 【惑星探査】欧州の火星探査機,着陸船分離に成功,25日に着陸予定
      欧州宇宙機関(ESA) の火星探査機「マーズ・エクスプレス Mars Express」の運航を担当する英当局者は19日, 火星の約300万キロ手前で着陸船「ビーグル2 (Beagle 2)」の分離に成功したと発表した. ビーグル2は25日に火星への着陸を試みる. ビーグル2は円盤形で直径64センチ,高さ23センチ,重量約69キロ. パラシュートやエアバッグを使って軟着陸し,大気や地表の物質を分析,生命の痕跡を調べる. マーズ・エクスプレスは火星の周回軌道を回りながら地表の観測活動などを行う. 今年から来年にかけては火星探査計画が相次ぎ,来年1月には米航空宇宙局(NASA)の 探査車2機が着陸する予定.日本も惑星探査機「のぞみ」を使った探査を計画, 火星近くまで到達したが今月上旬,故障のため運用を断念した. (ESA, Mars_Express12/17 朝日新聞12/20 毎日新聞
    • 【異常気象】世界の平均気温,暑さ史上3番目 昨年に次ぐ高温
      世界気象機関(WMO)は16日, 今年の地球の平均表面気温が,史上3番目の高温になる見通しを明らかにした. 1961年から90年までの平均を0.45度上回り,資料がある1861年以来では,平均を0.55度上回った1998年, 0.48度高かった2002年に次ぐ記録になるという. 地球温暖化は確実に進んでおり,WMOが分析したところ,北半球の90年代は過去1000年間で最も暑い10年だった. (WMO Press702_en.doc12/17 朝日新聞
    • 【将来計画】ITER,建設地決定は2月に延期
      日本(青森県六ヶ所村)とフランス(南仏カダラッシュ) が誘致合戦を繰り広げている国際熱核融合実験炉(ITER, 1億度を超す高温下で重水素とトリチウムを衝突させてエネルギーを発生させる核融合の実験施設),建設地は 20日の参加国閣僚会議で決定されるはずであったが,決定投票は2月に延期された.
    • 【顕彰】山本義隆氏,「磁力と重力の発見」ダブル受賞
      朝日新聞社が作家大佛次郎 (おさらぎじろう)の業績を記念して1974(昭和49)年に創設した, 大佛次郎賞の今年の受賞者は,山本義隆氏に決まった,と18日報道された. 受賞作品は,今年出版された3巻組の 「磁力と重力の発見」 (みすず書房,2003). この著作は,第57回「毎日出版文化賞」も受賞している.
      「磁力と重力の発見〈1〉古代・中世」 《amazon.co.jp》 《bk1》 「〈2〉ルネサンス」《amazon.co.jp》 《bk1》 「〈3〉近代の始まり」《amazon.co.jp》 《bk1》.
    • 【顕彰】日本国際賞,2004年度の受賞者発表
      財団法人 国際科学技術財団 は,17日, 第20回日本国際賞受賞者を発表した.今年の受賞分野と受賞者・授賞業績は,以下の通り.
      分野領域1
      環境改善に貢献する化学技術
      本多健一
      藤嶋 昭
       水の光分解触媒の発見と環境触媒への展開
      太陽光を用いる物質・エネルギー生産という人類にとって究極の科学技術研究を促す基礎を提供し, さらに,環境浄化に大きく貢献する光触媒材料を開発して,新たな産業としての光触媒産業を 生み出す原動力となった.今後の地球環境の保全と社会の持続的な発展に対する貢献.
      分野領域2
      生態系の概念に基づく食料生産
      Keith J. Sainsbury 大陸棚生態系の理解と持続的利用への貢献
      純学問的見地からのみならず応用的見地からも,実際の漁業管理の改善に大きく 貢献してきた水産科学分野における非常に優れた業績.
      分野領域3
      生物多様性保全の科学と技術
      John H. Lawton  生物多様性の研究と保全に貢献する基礎調査・実験・理論を包含する業績
      独特かつ優れた着眼点をもって共生系としての生物多様性を解明,大規模な環境制御装置 エコトロンの創設を推進し,二酸化炭素の増加が生態系にどのように影響するかといった 生物多様性と気候変動に関する実験的な研究の進展に貢献 .
      また,来年度の授賞対象分野が, 「情報・メディア技術」と 「細胞生物学」であることがあわせて発表された.各分野ごと,賞金5,000万円が贈られる. (これまでの受賞者は,私のデータベース参照されたい.)
    • 【顕彰】第23回島津賞,超強磁場物性研究に
      島津科学技術振興財団による, 「科学技術,主として科学計測およびその周辺の領域における基礎的な研究において, 近年著しい成果をあげた功労者を表彰する」島津賞,今年の受賞者は, 独立行政法人 科学技術振興機構の三浦登氏. 受賞対象業績メガガウス超強磁場物性の開拓 .
      電磁濃縮法などの方法を開発することによって,実験室内で使える磁場としては世界最高値である,620テスラを超える超強磁場を発生させることに成功した.磁場の持続時間は百万分の数秒と短いが,物質の磁気的,電気的,光学的計測を通常の通常の磁場での実験と近い条件で行うための各種の超高速測定手段を開発し,多くの物質で種々の新しい現象を見いだした. (12/12 科学新聞

  • 今週のサイエンティスト情報

    • 平成16年度(2004)年度予算,財務省原案発表
      20日,来年度予算の財務省原案が示された.折衝が続いており,予算案は24日頃に確定 するとされている.予算関係で話題となったトピックは,...
      • ニュートリノ実験計画,小柴さんの抗議で予算化
        総合科学技術会議のランク付けで最低の「C評価」だった文部科学省のニュートリノ実験施設建設計画が,財務省原案に盛り込まれた.ニュートリノ研究でノーベル物理学賞を受けた小柴昌俊・東大名誉教授の抗議が「逆転」につながった. 認められたのは「大強度陽子加速器計画」の一部として2007年に始まる予定だった実験施設建設を,来年度からに前倒しするための予算6億円(概算要求額は8億円).総合科学技術会議は今年10月,「計画全体の見直しなしの前倒しはおかしい」としてC評価をつけ改善を求めた.文部科学省は科学技術・学術審議会の作業部会で見直しを行ったうえで,改めて予算要求していた. (12/20 朝日新聞
      • 南極観測船「しらせ」後継船,財務省ゼロ査定,大臣折衝で復活
        あと4年で耐用年数が切れる南極観測船「しらせ」(83年11月に3代目の南極観測船として就航)の後継船建造の予算は,財務省原案に盛り込まれなかった.2007年度までの完成を目指し,文部科学省は設計費55億円を要求していたが,財務省の回答は「修繕しながら使える」とゼロ査定. 理由として,(1)現在の財政状況では,搭載しているヘリコプターの後継機製造費と合わせ総額520億円は巨額すぎる (2)耐用年数が切れても運航している船もある――をあげた.「南極観測を続けることの重要性は認める」として,観測事業費は今年度同様盛り込まれた. (12/20 朝日新聞
        22日の大臣折衝で,設計費4億円の計上が決まった.建造着工は再来年度になったため2007年度に予定していた完成は1,2年遅れそうだが,河村文科相は「観測を途切れずに続ける見通しがたった」と語った. 文科省は,(1)06年にしらせの船体検査を行い,修理によって就航が延長できるか調べる(2)燃料や資材を昭和基地に備蓄する(3)観測隊員を飛行機で輸送する――などの方法を駆使すれば,後継船就航の遅れに対応できると判断している. 搭載ヘリコプター後継機の製造費初年度分26億円(要求通り)も復活した. (12/22 朝日新聞
      • 宇宙開発でのトラブル防止策に73億円計上
        H2Aロケットの打ち上げ失敗や衛星の故障など宇宙開発分野で相次ぐトラブルへの対策を迫られている文部科学省は, 打ち上げ予定の技術試験衛星8型(2004年度)と月周回衛星と超高速インターネット衛星(2005年度) 計3機をそれぞれ次年度に延期して費用を浮かし,それを再発防止策に充てることを決めた. 文科省は,これで浮いた44億円と,もともとH2Aロケットの 能力向上のために要求していた予算の一部を合わせた計73億5000万円を「事故再発防止対策費」とした. 文科省は,H2A6号機の打ち上げ失敗の原因究明が進んだ段階で宇宙航空研究開発機構の組織を見直す方針で,衛星打ち上げ再開のめどは立っていない.今回の打ち上げ延期も当座の予算を捻出するための措置で,実際の打ち上げはさらに変更される可能性が強い. (12/21 朝日新聞
    • 原子力白書,5年半ぶり発行 事故続きで編集難航
      内閣府原子力委員会は19日, 原子力政策に社会の理解を得ることを目指した2003年版原子力白書を発表した. 前回の1998年6月から約5年半ぶりで,同白書の発行に2年以上間隔が生じたのは初めて. 核燃料加工施設ジェー・シー・オー(JCO)臨界事故や, 東京電力による原発トラブル隠しなどの事件が起こり,編集作業が難航したという. 今回の白書も,核燃料サイクルの必要性を訴える従来路線を崩していない. 一連の事件で国民に原子力政策への不信が広がったとし,「国が示す政策は一過性の情報発信となる傾向があった」と指摘.「客観的なデータに基づく双方向のコミュニケーション」の推進をうたっている. (12/19 朝日新聞
    • 2002年度科技研究費,過去最高の16兆円余
      全国の企業や大学などが2002年度に支出した科学技術研究費の総額は3年連続で増えて前年度比 0.9%増の16兆6751億円と過去最高だったことが16日,総務省の調査で分かった. 国内総生産(GDP)に占める割合も3.35%と過去最高で,米国の2.69%(2000年度), ドイツ2.45%(同)など諸外国と比べても高い水準を維持している. 総額が増えていることについて同省は「企業などの医薬品工業の伸びが大きく,それが全体を押し上げている」と分析している. 特定目的別の研究費では,政府の科学技術基本計画の重点4分野のうち,情報通信(2兆2551億円)と ライフサイエンス(2兆699億円)の2分野は研究費全体に占める割合がそれぞれ10%を超えた. ( 12/21 京都新聞
    • 国立大学法人に借財1兆数千億円
      文部科学省が現在検討している法人制度設計では,財政投融資からの借入金1兆数千億円を各国立大学法人がそのまま引き継ぐことになる.平成17年度から運営費交付金に効率化係数がかかるかどうかという問題とともに,国立大学法人が実際に自主的,自律的な運営ができる体制が確保できるかどうかのキーポイントになる.現在,各大学では法人化に向けた様々な検討が行われているが,こうしたことが現実のものとなると財政上の設計が大きく変わりかねない. (12/12 科学新聞

  • 2003年物故特集に「日本の衛星」

    Natureの今年最終号の, 2003年を振り返る特集がオンラインで無料で読めるが,その中の 「Good bye」特集には次のものが書かれていた.

    • Edward Teller (水爆の父),9月に逝去(当サイト既報
    • 惑星探査機Galileo,燃料切れのため,木星に突入して使命終了.(当サイト既報
    • クローン羊のDolly,6歳で死去.肺病.
    • 日本の人工衛星.環境調査衛星「みどり2号」が太陽フレアの影響で10か月で終了.スパイ衛星が打ち上げ後10分で自爆.火星探査機「のぞみ」制御不能に.(当サイト既報
    • チンパンジーやゴリラが過去20年間で半数に.今後も狩猟やエボラ熱が続けばあと10年で絶滅の恐れ. 地球温暖化で海洋生物も危機に. 絶滅に瀕している植物や動物は12,000種以上になるという.

  • 「物理学,2003年の話題」

    師走で,今年一年を総括する記事が目に付くようになった.今回は,アメリカ物理学会の PhysicsNews が選んだ 「THE TOP PHYSICS STORIES OF 2003」 を紹介.top3は当サイト既報でもあり,ひとまず安心.物性関連で逃したニュースは, このサイト立ち上げ前のものも多かったのでご容赦を.
    refs
    top 3 ウィルキンソン宇宙背景輻射非等方性探査衛星(Wilkinson Microwave Anisotropy Probe, WMAP), スローンデジタルスカイサーベイ(Sloan Digital Survey)をはじめとする,数々の宇宙観測が, これまで不定だったハッブルパラメータ・宇宙年齢・ダークエネルギー比などの宇宙論パラメータを 決定したこと. PhysicsNews
    PhysicsNews
    当サイト既報
    top 3 素粒子の最小単位であるクォークは2個(mesons)ないし3個(baryons)の組み合わせで 物質を構成すると考えられていたが, SLAC (US) や KEK (Japan) の実験により,"tetraquark" または "pentaquark" の可能性が知られるようになった. PhysicsNews
    PhysicsNews
    当サイト既報
    top 3 Bose-Einstein凝縮体を対になったFermi原子気体で実現.超伝導・超流動状態の解明へ の鍵になると期待されている. PhysicsNews
    当サイト既報
    top 12 木星によるクェーサーJ0842+1835の重力レンズ効果を用いて,光と重力の速度が一致している, という報告がされたが,本当にそう結論付けられるのか論争を呼んだ. PhysicsNews
    当サイト既報
    top 12 化学反応の研究に attosecond (10^{-18}秒)レーザーの利用技術導入. PhysicsNews
    top 12 赤血球やDNA分子のような生体粒子の生成に,微小流体力学が応用された. PhysicsNews
    top 12 左巻き物質からできている負の屈折率をもつ物質で光の収斂実験を再現, 理論家の反論を封じる. PhysicsNews
    top 12 米国 Sandia 国立研究所の Z Machineで,核融合実験が初めて実現された. PhysicsNews
    top 12 重力波レーザー干渉計LIGOグループが,初めての論文発表.重力波の検出はまだだが,重力波発生頻度の 上限を与えた. PhysicsNews
    当サイト既報
    top 12 静止している一原子をベースにしたレーザー技術が出現. PhysicsNews
    top 12 正負両方の屈折率に変化できる("amphoteric" refraction)媒質が登場. PhysicsNews
    top 12 単一波長しか通さない液晶(photonic crystals)中での衝撃波効果やエネルギー遷移の解析. PhysicsNews PhysicsNews

    一方,イギリス物理学会(IOP)の PhysicsWeb は,次の10テーマを2003年の「Highlights of the year」として挙げている. 和訳が間に合わなかったので,とりあえず,英文をそのまま掲載.
    1. 宇宙論 Cosmology
    This year, NASA unveiled the first detailed full-sky map of the cosmic microwave background - the microwave "echo" of the Big Bang. Scientists created the map using data collected by the Wilkinson Microwave Anisotropy Probe satellite (WMAP) over a period of 12 months. The results provide further support for the inflationary Big Bang model of the universe and reveal when the first generation of stars was created. The data indicate that the Universe is now about 13.7 billion years old and that the earliest stars in the universe were created just 200 million years after the Big Bang. The results also support the idea of an infinite, flat universe that is made up of 4% ordinary matter, 23% dark matter and 73% dark energy. The WMAP results were important enough to be featured as Science magazine's top breakthrough of 2003. They also appeared on the cover of the April issue of Physics World . However, in October cosmologists in France and the US suggested that space could be finite and shaped like a dodecahedron instead. They argued that this shape could account for the disagreement between theory and the WMAP data for regions of space separated by large angles.

    2/4 Ancient radiation sheds new light on the universe 当サイト既報
    10/5 Is the universe a dodecahedron? 当サイト既報

    1/12 First quasars shed light on the early universe
    10/15 A new spin on black holes
    1/2 Gravity and light move at the same speed 当サイト既報

    2. 素粒子物理 Particle physics
    Finding the Higgs boson and various supersymmetric particles may be the top priority of most high-energy physicists, but that has not stopped several new particles turning up out of the blue at experiments in Japan, the US, Russia and Germany. The new particles, which could have implications for the Standard Model, came as a stunning surprise to the global particle-physics community. The first new particle was announced in April, when physicists at the BaBar experiment at Stanford, California, reported evidence for a new D-meson that might contain four quarks - although this interpretation has not been confirmed. Two months later the first evidence ever for a pentaquark - a particle with 5 quarks - was published by US researchers. This new particle was found to have two up quarks, two down quarks and a strange antiquark. Most other particles, in contrast, are either mesons - with a quark and an antiquark - or baryons, which comprise three quarks or three antiquarks. Finally in November, the Belle collaboration at the KEK laboratory in Japan discovered a new sub-atomic particle which it called the "X(3872)". This particle does not fit into any known particle scheme and researchers believe it could be a hitherto unseen type of meson that contains four quarks.

    4/20 Babar detects new particle
    7/1 Physicists discover particle with five quarks
    11/7 New particle turns up in Japan 当サイト既報

    3. 凝縮体 Condensates
    Condensate physics has featured on PhysicsWeb's top ten list for the last three years in a row and research in this field continues to be strong - in both Bose-Einstein and degenerate Fermi gases. A Bose-Einstein condensate is a novel state of matter in which all the atoms collapse into the same quantum state. A degenerate Fermi gas is the equivalent condensation for atoms that obey Fermi-Dirac statistics. In July, physicists at Kyoto University in Japan said that they had observed Bose-Einstein condensation in a gas of ytterbium atoms for the first time. Ytterbium differs from most elements that have been condensed because it has two valence electrons rather than one and can be prepared in a non-magnetic state. Such novel condensates could be used in tests of fundamental symmetries. A few weeks ago, Austrian and American researchers created a Bose-Einstein condensate of bosonic molecules from a gas of fermionic atoms. This breakthrough brings physicists closer than ever to the holy grail of ultracold atomic gas research - to observe superfluidity in a Fermi gas.

    7/22 Ytterbium joins the condensates
    11/9 Condensates enter new era当サイト既報

    9/8 Bose-Einstein condensates break temperature record
    7/3 Fermi gas atoms form supercool molecules
    8/13 Cold molecules come of age

    4. 光学と電磁気学 Optics and electromagnetism
    After three years of fierce debate, physicists finally confirmed that "negative-index" materials do not violate the laws of physics. These materials bend light in the opposite direction to conventional materials. Some physicists, however, argued that although the phase velocity of the light was negatively refracted, the group velocity was not. Others claimed that negative refraction violated causality by permitting velocities greater than the speed of light. Other optical physics breakthroughs include the first observation of the "inverse Doppler effect" - in a transmission line - and the focusing of light down to the smallest spot size ever. German researchers managed to focus a laser beam to an area of just 0.06 square microns. This is almost half the size of the previous record.

    3/12 Good news for negative-index materials
    11/16 New look for the Doppler effect
    12/1 Scientists bring light to sharpest focus

    11/12 Optical vortices show their true colours

    5. 量子情報 Quantum information
    Researchers made much progress in 2003 towards creating a real quantum computer. "Qubits" - the quantum equivalents of ordinary bits - have been made with trapped photons, atoms and ions, but physicists would prefer to build real working devices with solid-state systems. This still remains a challenge. In February, however, one group of physicists reported on "entangling" two qubits in a solid-state device for the first time, while a second team demonstrated a new type of superconducting qubit. In August, a third group described how they created a logic gate using two electron-hole pairs - also known as "excitons" - in a quantum dot. Most importantly, the researchers showed that the quantum-dot system could behave like a controlled-NOT gate under certain conditions.

    2/8 Qubits are on solid ground
    8/5 Quantum logic gate lights up

    2/6 Teleportation moves on
    5/9 Entanglement reaches new lengths
    6/6 Cryptography breaks 100 km barrier
    9/2 Entanglement goes macroscopic
    1/8 Bad news for code breakers

    6. 量子光学 Quantum optics
    2003 saw the first demonstration of a single atom laser when researchers at Caltech trapped a caesium atom in an optical cavity. The light emitted by the device exhibits "photon antibunching", which makes it "quieter" or more ordered than light from ordinary lasers. The laser could find applications in quantum information technology. Another breakthrough came in December when US and Russian physicists showed how they could "stop" light in a gas of hot atoms. Their technique could offer greater control over light itself and have applications in optical communications and quantum information. Earlier experiments on stopped light only stored the "signature" of light pulses - rather like creating a hologram - but the new approach now traps actual signal photons.

    9/10 First light for one-atom laser
    12/5 Switching light on and off 当サイト既報

    7/9 Fast and slow light made easy
    8/10 Squeezed light breaks quantum barrier
    8/15 Quantum effect improves tomography

    7. 水からの電気 Electricity from water
    Engineers in Canada triggered a media frenzy in October when they claimed to have discovered the first new way of producing electricity in 160 years. Their idea consists of pumping water through tiny microchannels in a glass disk to generate an electrical current. This allows them to directly convert the energy of a moving liquid into electricity without any moving parts or unwanted pollution. The concept still needs some fine tuning, but such a power source could be used in batteries for small electronic devices like mobile phones.

    10/11 Extracting electricity from water

    8. 磁気 Magnetism
    This year saw cobalt enter the record books when a team of European physicists found that it has a magnetic anisotropy energy (MAE) of about 9.3 meV per atom - the largest ever recorded to date. MAE controls the alignment of the atomic spins that give rise to magnetism in a material. In contrast, samarium cobalt, which is a widely used permanent magnet, has a MAE of just 1.8 meV per cobalt atom. Physicists also observed magnetic domain walls moving on subatomic length scales for the first time. This surprising feat opens up new avenues of fundamental research in condensed matter physics and could even lead to the development of new magnetic materials.

    5/10 Cobalt breaks magnetism record
    12/9 Magnetism on the move

    9. 新しい超伝導体 New superconductors
    Recent years have seen tremendous progress in superconducting physics - and this year has been no exception. Hot of the press is the news that physicists at the University of Tokyo have discovered a new superconductor made of potassium, osmium and oxygen. The work, which is yet to be published, describes a "pyrochlore" material - KOs 2O6- which has a superconducting transition temperature of 9.6 K and remains a superconductor in high magnetic fields. Earlier in the year, another group of Japanese physicists found that cobalt oxide could be transformed into a superconductor simply by adding water to it. Researchers suspect that the fundamental physics in both the high-temperature cuprate superconductors and cobalt oxide materials might be the same.

    3/1 Water helps cobalt oxide to become a superconductor
    12/7 Another superconductor shows up

    10. レーザーによる核変異 Laser-based nuclear transmutation
    And finally, physicists made history this year by showing that they can transmute radioisotopes with lasers. This breakthrough could prove vital for the safe storage and disposal of radioactive waste in the future. The researchers - from Strathclyde University, Glasgow University, Imperial College, the Rutherford Appleton Laboratory and the Institute for Transuranium Elements in Karlsruhe, Germany - showed that iodine-129 (which has a half-life of 15.7 million years) could be converted into shorter-lived iodine-128 using a laser-based source of gamma rays. Iodine-128 only has a half-life of 25 minutes.

    8/8 Lasers tackle radioactive waste

  • 今年の更新はこれで終わり

    Happy Holidays!

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2003/12/16
  • 今週のサイエンス情報

    • 【物性物理】光を止める新しい技術
      米露の研究者は,Rb 原子ガス中で光の伝播をコントロールする新しい技術を開発した,と 論文発表した. 真空中では秒速30万Kmの光だが,近年,電磁誘起媒質透明化(EIT, electromagnetically induced transparency) という技術で光を秒速数mのレベルまで遅くすることが可能になっていた.しかし,これまでは 光のパルスの群速度を捕えているだけで実際の光子を捕捉しているわけではなかった. 今回の報告は,2つのビームを用い両者の間を鏡のように行き来する光子を捕え,コントロール可能にした, というもの.将来的な光通信技術や量子情報技術の開発に有用であろうと述べている. (M Bajcsy et al. 2003 Nature 426 638). (12/10 IOP PhysicsWeb, 12/10 AIP PhysicsNews
    • 【物性物理】ボーズ・アインシュタイン凝縮体で時空曲率の検証が可能?
      オーストリア・ロシアの研究者が, 低温のボーズ・アインシュタイン凝縮体(BEC)を音波がどのように伝わるかを調べることによって, 「量子検出器自身の加速運動」(測地線運動なら時空の歪み)と比例する「光子の熱浴温度」が測定できるだろう, と提案した.Unruh-Davies効果と呼ばれるもので,ブラックホールによるHawking輻射する光子に対しては Gibbons-Hawking効果と呼ばれている現象である. 実現するには,これまで以上のBEC状態を実現する必要があるが,机上の実験によって宇宙膨張も測定できる ことになるかもしれない. (Fedichev and Fischer, Phys. Rev. Lett. 91 , 240407 (2003), 12/10 AIP PhysicsNews
    • 【惑星探査】惑星探査機「のぞみ」の火星観測、正式に断念
      宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、日本初の惑星探査機「のぞみ」を利用した火星観測を断念した。 観測のためには、同日中に主エンジンを逆噴射して火星の周回軌道に投入する必要があったが、 故障中の主エンジンが復旧しなかった。のぞみは火星を通り越し、太陽を中心とした軌道を回る人工惑星になる。 (12/10 JAXA発表, 12/10 毎日新聞, 12/9 朝日新聞
    • 【技術開発】NEC、世界最小のトランジスタ開発
      NECは8日,米国で開かれる半導体の国際会議で世界最小のトランジスタの開発に成功した,と発表した. トランジスタの大きさを測る目安になる電極の幅が 5 nm(ナノは10億分の1)の試作品で、 これまではIBMの 6 nmが最小だった。 現在主流のトランジスタの電極幅は 90 nm。電極幅が小さいほど演算処理などが速く行えるため、 今回のトランジスタは現在のものに比べ、理論上は18倍のスピードで高速処理できる。 また、小型化によって、1枚の基板上にのせられるトランジスタの数は大幅に増え、デジタル機器に広く使われる半導体「システムLSI(大規模集積回路)」(1センチ角)にのるトランジスタ数は、現在の150倍以上になる。 実用化は2020年ごろと見られている。 (12/9 毎日新聞NECのページ には該当記事なし)
    • 【惑星科学】NASA「火星は過去に気候変動,今は氷河期末期」
      米航空宇宙局(NASA)は8日、 火星を周回する探査機マーズオデッセイ Mars Odyssey の観測データから, 火星にも過去に「気候変動」があったようだと発表した。 火星の高緯度地方の地表から深さ50センチまでを ガンマ線観測装置で調べた結果、 3層に分かれていた。表面近くは乾燥して氷はなく、2層目では土砂の透き間に氷がわずかに含まれ、3層目は60〜100%が氷でできていると推測できた。 3層目の氷は雪や霜が固まったもので、以前にあった寒冷期の名残。2層目は、気候が温暖になり、一部の氷が大気中に蒸発し始めたことを示しているという。 現在の火星表面を概観すると、地表近くの氷が残る部分と、完全に氷の消えた部分がある。研究チームは「氷河期から温暖期に変わりつつあるのではないか」とみる。 (12/8 NASA発表12/9 朝日新聞) J.W. Head et al, Nature 426, 797"Recent ice ages on Mars"

  • 今週のサイエンティスト情報

    • 12月16日に配信された大学情報 記事から,題目のみ.
      【大学改革】(1)多摩大大学院が危機管理の講座新設へ
      【大学改革】(2)富山県立大が卒論の研究テーマを一般公募
      【大学改革】(3)静岡県内22大学が「大学ネットワーク静岡」設立
      【大学改革】(4)大阪大、松下電器と提携
      【大学改革】(5)龍谷大、予備校との提携解消−法科大学院不可で
      【大学改革】(6)山口大、北京師範大に事務所開設を検討
      【トピック】(1)予算削減で国立大学協会が文科省に抗議 (当サイト11/29 既報
      【トピック】(2)センター試験、確定志願者は58万7350人
      【トピック】(3)センター試験、559大学、114短大が利用
      【トピック】(4)東京都、河合塾に新大学のカリキュラム用資料作成を委託
      【トピック】(5)国立大学向け共同保険創設へ、損保が新市場開拓
      【海外大学事情】(1)中国−電通が北京大などと共同で広告大学を設立へ
      【IT化】(1)国連大学が水問題のオンライン大学開設へ
    • ノーベル医学賞への抗議広告再び
      今年のノーベル医学賞(磁気共鳴断層撮影(MRI)の画像化)に漏れた,と抗議しているDamadian氏が 新聞に意見広告を数回行ったことは10/17日付の本欄で記したが, 彼はノーベル賞表彰式前日の12月9日,再びNew York Times紙にカラーで2ページの抗議広告を 出したそうだ.当然ながら,ノーベル委員会からは何の反応もなく,追加受賞には至らなかったが. (12/12 APS What's New
    • 京都大,後期入試の廃止も
      京都大は「前期」と「後期」に分けている現行の入学試験について、07年度以降は前期に一本化させる方針を決めた,と12日発表した。一本化によって試験時間の延長や記述式問題の導入、丁寧な採点などができ、質の高い受験生の確保につながると判断した。 前後期併願者が大半となり、「後期は敗者復活戦」の状態で、受験機会の多様化という本来の趣旨と離れた現状にあるという。 京大は、前期への一本化とは別に、学力試験を課さないAO(アドミッション・オフィス)入試の導入も検討している。 (12/13 朝日新聞12/13 毎日新聞
    • 国際熱核融合炉の誘致で日本の費用負担6000億円余
      日本(青森県六ヶ所村)とフランス(南仏カダラッシュ) が誘致合戦を繰り広げている国際熱核融合実験炉(ITER, 1億度を超す高温下で重水素とトリチウムを衝突させてエネルギーを発生させる核融合の実験施設) を日本が誘致した場合の費用負担が、 30年間で最大6100億円余りになることが明らかになった. 来日中のフランスの研究・情報技術(IT)担当相が8日「誘致国が建設費の48%、 その後の運転費用の42%を負担する」と発言したが、 河村建夫文部科学相は9日の記者会見で「その数字を視野に入れて交渉している」と、負担分の額を認めた。 計算すると、誘致した場合の負担は約6156億円となる。同省原子力課も「最終的に決まったわけではない」 としながらもほぼこれを認めている。誘致しなかった場合の費用は明らかにしなかった。 (12/8 読売新聞12/9 京都新聞
    • 米国科学委員会,米国の科学技術分野での優位性危機と警告
      National Science Boardの報告書 によると、米国が外国人の科学者やエンジニアに頼る度合いはかつてなかったほど高くなっている。しかしこの分野で働くために米国に来る外国人の数は激減しており、それを補えるほど速いスピードでアメリカ人の人材は育っていない。また単位人口あたりで見ると、カナダ、日本、韓国、台湾そして多くのヨーロッパ諸国を含む13ヶ国では、科学技術分野の学士号を持つ学生数がアメリカよりも多くなっているという。米国企業が製造拠点を海外に移している状況については多くが語られてきたが、今では研究開発機能まで海外に移り始めている。この傾向が続けば、科学技術分野で世界の先端を行くために必要な頭脳を確保できず、米国は中国やインドなどの新興経済と競争できなくなると報告書は警告している。 この報告書を作成した委員会は、理数科の教師養成や学生の支援、また米国人、特にこの分野でまだ活躍度の少ない女性やラテン系を励ますために、国はより多くの資金を投入すべきだと勧告している。 (12/4 朝日新聞

  • 「2005年は国際物理年」

     アインシュタインの1905年の業績から100年を記念して,2005年は世界各地で,物理に関する催しが開かれる.
     UNESCO (United Nations Educational, Scientific & Cultural Organization )と,ヨーロッパの物理関係学会は,共同で, 国際物理年のオフィシャルページhttp://www.wyp2005.org/ を用意した.米国の物理関連学会は,共同で, 国際物理年のオフィシャルページhttp://www.physics2005.org/ を用意した. どちらもイベント情報の掲示板を目指しているようだが, 2003年12月現在,一般参加者にとって有用な情報はまだない.
     ドイツ・ポツダムの郊外にある アルバートアインシュタイン研究所は, 2005年4月に, 国際会議「Geometry and Physics After 100 Years of Einstein's Relativity」を開く,と アナウンスした.研究所設立10周年記念も兼ねているらしい.

    今後増えそうな,2005年情報を先取りして,2005年のイベントページを用意した.情報が入り次第,更新していく予定.

  • 今週のホームページ更新

     何かと年末は忙しい.今年は引越があるので,引越準備に,引越通知,事務書類手続き, 科研費の成果報告書作成... といろいろ用件が入ってくる.関東から離れるにあたり,先週末は, 東京ディズニーランドで長蛇の列に参列した.晴れた週末の土曜日に 行ったのが悪かったのかもしれないが,入口には 朝8時半に着いたのに,入場券を買うまでに1時間強, 各アトラクションには最低1時間,ポップコーンに50分,スナックに1時間 ...うーーん...忍耐勝負であった.並んでいる人が皆,ぼーっとしているのが 印象的だった.これもディズニーの マジックか.新聞読んでいた私はかなり浮いていたかもしれない.こんなに人気があって 儲かっているなら,各都道府県は積極的に誘致運動をすべきであろう.
     というわけで,最近ニュース記事の羅列だけのWhat's Newである.新年明けたら, もう少し気合いを入れたい.


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2003/12/09
  • 今週のサイエンス情報

    • 【天文・宇宙物理】中性子星連星を新たに発見 PSR J0737-3039
      22 ms周期のパルサーであるPSR J0737-3039の発見が報告された. 主星の質量が太陽質量の1.35倍,伴星が1.24倍である中性子星連星であるとされ, 公転周期は2.4時間で,近星点の進みが年16.88度,合体がおよそ85 Myr後と予想される 高度な相対論的な天体である. (詳細な質量決定にはあと1年の観測が必要.スピンの相対論的歳差の周期は75年で これまでの4分の1.年齢の推定値100万年を使うと, 公転軌道の初期周期は3.3時間,当初離心率は0.119.現在の離心率はすでに25% 小さくなっている). これまでHalse-Taylerによって発見された連星中性子星を もとに,近接連星系の合体による重力波発生の頻度が推定されてきたが, PSR J0737-3039の比較的低い電波輝度と予想される合体までの短い時間スケールの2点は, これまでの連星中性子星の合体頻度の割合を一桁増加させることになるという. M. Burgay et al, Nature 426, 531-533 (4-December 2003)
    • 【宇宙開発】日本,H2A6号機 打ち上げ失敗
      11月29日午後1時33分,種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から打ち上げられた H2Aロケット6号機は, 固体ロケットブースター2本のうち,1本が分離できず,予定速度に到達する見込みがなくなり,10分53秒後, 自爆指令により破壊された.宇宙航空研究開発機構(JAXA)は,ブ ースターのノズル(噴射口)外壁の温度の異常上昇による 分離装置の故障が原因,と翌日説明した.
      実質的な「偵察衛星」である情報収集衛星(IGS)2基を搭載していたが,破壊され,日本の情報収集能力は,当初予定の 半分の「2日で1カ所1回撮影」という能力で来年4月より運用することになった. 損失は633億円と報道されている.来年初頭に打ち上げを予定していた気象衛星や今後の日本の衛星計画 に打撃.世界に広く失敗が報じられたため,今後の 衛星打ち上げビジネスも困難になることだろう. (毎日新聞 11/30 , 12/1 , 12/6
    • 【宇宙開発】日本,火星探査機「のぞみ」火星軌道投入に失敗
      火星探査機「のぞみ」が当初予定の火星だ円軌道に投入できなくなったことが12月2日,明らかになった.軌道投入に必要な主エンジンが昨年4月に停止し,投入期限だった2日夜までに回復しなかった.宇宙航空研究開発機構(JAXA)は今後1週間,別の軌道への投入を試みるが,実現の見通しはほとんどない.
       のぞみは98年7月,火星大気の構造などを調べる目的で打ち上げられ,99年10月に火星に到着する予定だった.ところが,98年12月に地球の重力圏を脱出する際,エンジントラブルが発生し燃料を消耗した.このため,燃料を節約する航法「スイングバイ」を昨年12月と2003年6月の2回実施し,火星の周回軌道に入る方法に変更した.また,昨年4月に起こった太陽表面の爆発現象(フレア)が原因で電源系の電子部品が短絡し,主エンジンへの燃料供給や観測データ送信も不可能になった.火星の周回軌道(150〜50000キロ)に投入するためには2日夜までに主エンジンを噴射する必要があったが,主エンジンは機能しないままだった. 開発費約186億円を投じた日本初の惑星探査機は火星での観測を実施できないまま,失敗に終わる公算が大きくなった. (毎日新聞 12/3
    • 【宇宙探査】NASAの火星探査車2機は,来年1月に火星に着陸
      米航空宇宙局(NASA)は,火星探査用の2台の 「Mars Exploration Roverマーズ・エクスプロレーション・ローバー」 「Spirit スピリット」号と「Opportunity オポチュニティ」号が,それぞれ 来月3日と同24日(いずれも米東部時間)に相次いで火星に軟着陸すると発表した. 着陸に成功すれば,火星表面の水や生命体の痕跡を調べる貴重なデータが得られると期待されている. (12/4 毎日新聞/ 12/3 NASA
    • 【天文】織姫は「子持ち」? 英王立天文台,惑星持つ可能性指摘
      七夕の織姫星として知られる「こと座」のベガが,惑星を従えている可能性が強まった. 英王立天文台のチームが,高感度望遠鏡による観測データを解析した結果を専門誌に発表した. ベガは地球から約25光年のところにあり,直径は太陽の約3倍で,全天で5番目に明るい. 高感度望遠鏡により,ベガを取り巻く零下180度のチリの中に,不自然な塊が見つかった. こうした塊ができる理由をコンピューターで解析した結果,海王星(直径は地球の約3.8倍)と 同程度の大きさの惑星が,ベガの周囲を約300年の周期で回っている可能性が強いという. 本物の惑星だとすると,さらに内側の軌道に複数の惑星が存在すると考えるのが自然という. M. C. Wyatt, ApJ. 598 (Dec 1, 2003) 1321 12/1 朝日新聞
    • 【宇宙開発】国際宇宙ステーション,姿勢制御装置に異常
      国際宇宙ステーション(ISS)の姿勢を制御する米国製の三つのジャイロスコープ装置の一つに異常が見つかり,米航空宇宙局(NASA)は原因究明などのために当面,同装置の運用を取りやめることを決めた.  ISSは特定の部位にだけ太陽の光が当たって高熱になるのを防ぐため,定期的に姿勢を修正している.ジャイロスコープ装置はこのために用いられるが,四つあった装置の一つは昨年,故障.少なくとも二つが稼働すれば姿勢制御は可能だが,これ以上,トラブルが続けば飛行計画自体に支障が出かねない.NASAは慎重を期し, 原因究明と新たなトラブルの防止のために少なくとも来月いっぱいは同装置の運用を停止し,ロシア製の旧型の姿勢制御用小型推進装置で代用することにした.  ジャイロスコープ装置はロシアのソユーズ宇宙船では重過ぎて運べず,コロンビア号事故(今年2月)で中断している米国のスペースシャトル計画が再開されないと交換もできない状態という. 12/6  毎日新聞
    • 【流体力学】魚の省エネ泳法を解明 米科学誌「サイエンス」に発表
       魚は流れの激しい水中を進む時に特殊な省エネ法で泳いでいることが,米ハーバード大などの研究で分かり,米科学誌「サイエンス」に発表した.効率の良い水中自動車の開発や,魚にダムをう回させるための魚道の改良に役立つという.  研究グループは川の激しい流れを巨大タンクで再現し,マスの泳ぎ方を調べた.マスは渦のエネルギーを利用して前進していた.電極を取り付けて泳がせた実験で,この泳ぎ方は筋肉をあまり使わない省エネ型であることが分かった. 12/6 毎日新聞
    • 【応用物理】プラズマを医学へ応用
      オランダの研究者らは,プラズマを用いた外科手術法を開発したと発表した.プラズマを用いた針は これまでの手術の一部を置き換える可能性があるという. E. Stoffels et al. 2003 J. Phys. D: Appl. Phys. 36 2908 (11/26 Physics Web
    • 【実験物理】逆ドップラー効果の初の実験検出
      イギリスの研究者らは,逆ドップラー効果といわれる現象を初めて実験的に確認した,と 報告した.電気導波管の実験.直感に反する現象だが,医学や通信への応用が期待される,という. N. Seddon and T Bearpark 2003 Science 302 1537. (11/28 Physics Web

  • 今週のサイエンティスト情報

    • 12月2日に配信された大学情報 記事から,題目のみ.
      【大学改革】(1)小樽商大がビジネススクールの学生をVBの役員に派遣
      【大学改革】(2)秋田大工学資源学部,入試担当に予備校理事
      【大学改革】(3)東京大が寄付基金教授制度発足へ
      【大学改革】(4)東京大,先端研が研究者の評判を学外聴取する制度
      【大学改革】(5)都立新大学,教員の"主従関係"廃止へ
      【大学改革】(6)千葉工業大,「AA−」の評価を取得
      【大学改革】(7)埼玉大の次期学長,群馬大との統合棚上げの方針
      【大学改革】(8)立命館大が「感性入試」導入
      【大学改革】(9)関西学院大が人文科学系「災害復興研究所」開設へ
      【大学改革】(10)愛媛大が就職担当課長を全国から公募
      【トピック】(1)大学設置審,16大学・17大学院の新設などを答申
      【トピック】(2)インターンシップ,学生の参加が3万人超す
      【トピック】(3)大卒初任給,男性の平均額は初の20万円台に
      【トピック】(4)大学生の就職内定率,過去最低の60.2%
      【トピック】(5)公取委,法科大学院の募集要項に過剰表現で注意
      【トピック】(6)高校入学から大学卒業まで1人970万円−国民公庫研究所
      【トピック】(7)国立大法人評価委員会が初会合
      【海外大学事情】(1)米国−イスラム諸国からの留学生が激減
    • 「新都立大」目玉学部の理念づくり,河合塾に調査委託
      東京都立大学など4大学を統合して新大学を発足させる東京都が, 目玉となる都市教養学部のコースについて,理念づくりの補強などを大手予備校の河合塾 (本部・名古屋市)に委託する.「大学の先生に検討をお願いしたが, 旧来のタコツボ型の発想しか出てこなかった」と都. 大学側からは「大学の理念を,受験産業に外注するのは信じがたい」と反発している. 都は,今週中にも約3千万円の資料作成委託の契約を河合塾と結ぶ.委託書では, 先進的な事例として国際基督教大(東京都三鷹市),立命館アジア太平洋大(大分県別府市) などをあげ,これらの大学の調査分析も加味して,基礎資料をつくるよう求める. (12/5 朝日新聞
    • 東京大先端研,寄付基金教授制度発足,研究者の評判を学外聴取する制度導入
      東京大先端科学技術研究センター は10月30日,企業などの寄付で任期 を限定しない教授を雇う「寄付基金教授制度」を新設すると発表した.来年 度の独立行政法人化に伴い導入するもので,従来の「寄付講座」とは異なり, 世界トップレベルの研究者を多額の年俸制で雇う.製薬会社の興和が4億円 を寄付し,これを基金として,生命科学分野の研究者1人を国内外から選考 する.国内の国立大では初の試み.
      読売新聞は11月10日,東京大学先端科学技術研究センターが,研究者の 業績を綿密に評価して給与に反映させるため,研究成果などの"評判"を学 外の関係者から聞き取る専門職員制度を導入する方針を決めたと報じた.量 的な指標だけでは測れない,研究の「質」を評価するのが狙いで,評価対象 者と同じ分野の研究者などに事情聴取し,センター長に報告するという.来 春の独立行政法人化に伴い導入する予定. 12/2 大学情報
    • 茨城県,ナノテクノロジー研究で,江崎玲於奈賞を創設
      茨城県が,ナノテクノロジー分野において顕著な研究業績を挙げたものを顕彰する 「江崎玲於奈賞」を創設することを発表した. 対象者は,日本国内の研究機関において,ナノサイエンスあるいはナノテクノロジーに関する研究に携わり,世界的に評価を受ける顕著な研究業績を挙げた研究者で,原則1名.本賞 (賞状)と副賞1,000万円,記念品のメダルが授与されるという. 主催は(財)茨城県科学技術振興財団とつくばサイエンスアカデミー, 後援は,文部科学省・茨城県・日本放送協会(NHK), 協賛として,関彰商事株式会社. 12/4 茨城県発表


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